FEATURES / 物質フロー調査・資源循環分析

物質フロー調査・
資源循環分析

物質フロー調査とは

物質フロー調査は、ある地域や国を一つの「大きな工場」と見立て、

  • どのくらいの資源・製品が外部から流入しているのか(入口)
  • そのうちどれだけが建物・インフラ等として蓄積されているのか
  • どれだけが再利用・リサイクルされているのか(循環)
  • 廃棄物やCO₂としてどれだけ外部へ排出されているのか(出口)

を、重量ベースで整理する調査・分析手法です。

廃棄物やリサイクルだけにとどまらず、資源投入量・エネルギー消費・循環利用・最終処分量などを総合的に把握できるため、

  • 循環型社会形成推進基本計画
  • 廃棄物処理計画
  • 地球温暖化対策計画
  • サーキュラーエコノミー戦略・脱炭素戦略

などの“横串”となる基礎資料として、高い有用性を持っています。

物質フロー調査・資源循環分析
※出典:令和7年版環境白書

弊社の物質フロー調査の特徴

豊富な実績と専門性

都道府県等を中心に、多数の物質フロー調査・資源循環分析を実施してきました。

物質フローを専門的に扱うコンサルタントは国内でも限られており、弊社の主要な強みの一つとなっています。

公的統計・産業連関表を活用した精緻な推計

・農林水産省・経済産業省・環境省等の各種統計

・都道府県別エネルギー消費統計

・港湾統計・生産動態統計などの個別統計

・産業連関表(府県表)

を組み合わせ、国の物質フロー勘定の考え方を踏まえた形で、地域版の物質フローを構築します。

「入口・循環・出口」をワンフレームで見える化

総物質投入量、循環的利用量、廃棄物等発生量、エネルギー消費、蓄積純増などを一枚の図として整理し、専門家だけでなく、行政内部の他部局や住民にも分かりやすい形で提示します。

循環経済・脱炭素の指標設計に対応

・資源生産性

・一人当たり天然資源消費量

・再生可能資源・循環資源の投入割合

・入口側・出口側の循環利用率

・最終処分量

といった指標を算出し、3R+Renewable、サーキュラーエコノミー、脱炭素化の進捗管理に活用できる形で整理します。

計画・施策検討との一体的な支援

単なるデータ整理にとどまらず、

・計画目標値の妥当性検証

・施策による効果のフォローアップ

・次期計画に向けた課題整理と優先順位付け

など、計画策定・見直しプロセスに組み込んだ形で支援します。

調査の主なステップ

01

調査設計・枠組みの整理

・調査対象範囲(地理的範囲・年度)の設定
・入口・循環・出口の項目定義
・既存計画(循環型社会形成推進基本計画、廃棄物処理計画など)との対応整理
02

統計データ収集・加工

・公的統計・既存調査の収集
・産業連関表や各種統計の整合化・補完
・不足データの推計・仮定条件の設定
03

物質フロー図・指標の作成

・入口・循環・出口ごとのフロー数量の算出
・総物質投入量、蓄積純増、移輸出量、廃棄物等発生量等の整理
・資源生産性や循環利用率等の指標算出
04

結果の解釈・政策提言

・全国値や他自治体との比較による特徴整理
・課題と今後の方向性(脱炭素化、循環経済、食ロス削減、プラスチック資源循環等)の抽出
・計画・施策に反映するための提案・検討支援

導入によって得られる効果

・計画の“根拠”が明確になる

「どのくらいの資源を使い、どれだけ廃棄しているのか」を可視化することで、目標値や施策の必要性を定量的に説明できます。

・部局横断で共有できる共通言語の構築

廃棄物・リサイクル、環境・エネルギー、産業振興、都市計画など、複数部局にまたがる議論を、同じフレーム(物質フロー)で行うことができます。

・サーキュラーエコノミー・脱炭素戦略の起点に

廃棄物対策にとどまらず、製品設計の上流対策、再エネ・バイオマス活用、資源循環ビジネスの創出等へと、議論を広げる起点となります。

・施策のフォローアップと次期計画への橋渡し

一定の期間ごとに物質フローを更新することで、施策の成果や課題の変化を定点観測し、次期計画の検討にスムーズにつなげることができます。

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